テレビ「アドマチック天国」の取材スタッフに「創業何年か」と
尋ねられ「明治40年創業」と答えておいた。
数日してスタッフが「今年で100年になりますね」と
電話で確認を求めてきた。
計算してみると、まさに100周年の年だ。
1、荒澤屋の初代は山梨県塩山の農家の長男だったが、
農業が生に合わず、次男に譲ると、単身、山越えで
氷川村を訪れた。
氷川村の風土が気に入った初代は、ここに定住を決め
一杯飲み屋を開業した。
手堅く商う初代に信用がつくと、やがて村の素封家、村木家
から嫁をもらい、村木家の山の木材を使っての宿屋を創立する
ことになる。
当時のお客様は、山梨県に向かう通称甲州裏街道を行く人や
行商の人達であったろう。
2、2代目は昭和3~4年頃、近くの宮司の次男が婿に入った。
私の父だ。戦後は小河内ダム景気、材木景気、その後に
続く高度経済成長、と大いに繁盛した。
3、3代目私は、まるで商売気がなく、会社勤めとなったが
父に乞われて昭和49年後を継ぐと、すぐ宿を新築し
気負ったが、なにせ素人商法なため苦労した。
昭和61年より民話を始めて、平成元年より民話の宿と
なる。
4、4代目は私のひとり息子である。
平成17年景気低迷の中でのスタートだが、
荒澤屋をさあどう展開させていくか?
ひろじい